第64回
千枝の心臓がドクドクと高鳴る。
「はっ、はい」
扉が開き、和章が顔を出した。
「こ、こんばんわ……」
千枝は、目を丸くしている和章にあいさつをした。
「わたくし、黒河と申しますが、田村さんとおっしゃいましたね」
「はいっ、そうですが……」
和章の目は、紫のロープが食いこむ千枝の乳房に釘づけだった。
「あなた、この女に誘惑されませんでしたか」
「ゆうわく……ですか……」
和章はドキリとした。
昨日、四つん這いで千枝を犯したことが、この男にバレてしまったのか……。
「この女、あなたに裸を見せたりしたでしょう」
「い、いいえ」
「正直におっしゃってくださって結構ですよ」
黒河が背後から手をまわし、縄で歪められた乳房を鷲づかみにした。
「ううっ……」
千枝が後ろ手縛りの裸身をよじらせる。
「こうやって他人に見られながらされると、すごく感じる女なんですよ」
千枝の乳房を揉みしだく黒河の目がギラギラ光っている。
「ああ……見ないで……千枝、つらいわ」
和章の視線が千枝の神経を侵していく。
「田村さんのものを、この女、しゃぶりませんでしたか」
「しゃ、しゃぶりました……おいしそうに」
乾いた声で和章が告白した。
「う、うそです……」
千枝が激しくイヤイヤをする。
肩まである髪がサラサラと揺れる。
「やっぱりな」
背筋も凍る冷たい声。
黒河は、柔らかい乳房に爪をググッと食い込ませた。
「痛いっ……お願い……許して……」
千枝の美貌がひきつる。
「どうやって、どんな顔して、しゃぶったのか、見せてくれよ、千枝」
千枝のあごをつかみ、黒河が命じた。
「おしゃぶりなんか……してません……」
千枝はすがるように黒河を見た。
「しゃぶってなくても、おまんこはしたんだろう」
乳首を引っ張られる。
「あうっ……そんなこと……してません……」
「どうですか、田村さん」
黒河が千枝の下腹部に手を伸ばしながら、和章に聞いた。
「犯りました……バックから……千枝さん、新聞の勧誘員のオヤジとも……」
和章も、千枝をいじめてやれ、もっと苦しめてやれと思い始めた。
「うそですっ……和章さん、うそつかないでっ」
憂いをおびた瞳が濡れている。
「和章さんだと!? やっぱりそういう、仲だったのか」
黒河の平手が千枝の頬をはった。
-つづく-
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