第26回
潤子は、娘の身代わりになった母の悲しみを全身から漂わせている。
「さあ、どうする?お前に有利なように要求どおりにしてやるよ」
潤子はしばらくためらっていたが、決心がついたのかベッドの上で正座した。
黒河は潤子のこれまでにない凄艶な仕草にゾクゾクしながら見やった。
潤子は喉もとまで出かかった言葉を呑みこみ、チラッと奈菜を見た。
奈菜は惨めそうに潤子を見つめていた。視線が合うとハッとし頭を垂れた。
「どうした?」
黒河が先を急かす。
「……お、おフェラを……」
「なに? 聞こえないぞ! ちゃんと言うんだ」
「……おフェラをさせてください」
消え入りそうな声で言う潤子の首筋に羞恥の色が広がった。
「聞こえたかい? ママがおしゃぶりさせてくれってよ」
黒河はニヤニヤして奈菜を見ると、着ているものを脱ぎはじめた。
「ちゃんと見てるんだぞ。ママはお前のかわりなんだからな」
そう言いながら、全裸になり、ベッドに仰向けに寝た。
「い、いやっ!」
奈菜は初めてみる男塊を見て、小声で悲鳴をあげた。
ピーンと屹立しているもとを目にして、潤子は自分のしようとしていることに
恐れを感じていた。
これを口にしたら、娘はもう、自分のことを母と呼んではくれないだろう。
だが、大切な娘を、そうやすやすと黒河に差出すわけにはいかなかった。
「どうした?やはり、娘の前じゃ、できないか」
叱咤され、潤子は覚悟を決めた。
開かれた脚の間に膝をついてにじり寄った。
大きく息をしてから、いきり立つ男塊に手を伸ばす。
エラの張った硬直が躍り上がった。
手を引きたいのをこらえて、屹立を包みこむようにして、先端を口に含む。
(ああぁ、やっぱり、できない!)
燃えいるような羞恥心に襲われて、思わず口を離した。
「できないなら、娘を犯すぞ!」
「あぁ、ごめんなさい」
潤子は奈菜への謝りを血を吐くような思いで言って、再び男塊に吸いついた。
襲いくる羞恥をふりはらい、亀頭部の割れ目にキスをして、粘着液をすする。
(奈菜ちゃん、見ないでね……目も耳も塞いでいてちょうだい……)
総身がよじれるような恥辱のなかで、長大なものを頬張りつづける。
ムッとした男のホルモン臭に噎せ返る。
時よりするズボッズボッとした音が耳に入り、ますますいたたまれなくなる。
(忘れよう、娘のことは忘れよう。それが娘を救うことにもなるはずだから)
心の中での葛藤をつづけながら、娘への想いを頭から追い出そうとしていた。
潤子はこの凌辱者の男塊への奉仕へと気持ちを集中するようにした。
いきり立つ男塊を根元まで咥えこみ、同時に指先で繊細なマッサージを加える
「ちゃんと見てるか?ママのおしゃぶりは素晴らしく気持ちがいいぞ」
奈菜は顔を背け、目をつぶっているが、縛られているため耳を塞ぐことはでき
ない。いやでも羞恥の音と黒河の声を聞いてしまう。
目をつぶっているため、かえって耳だけが敏感になっている。
黒河の言葉が、忘れようとしている娘のことを思いださせ、動きがとまる。
「ほら、動きがとまってるぞ。気持ちを込めんと一晩たっても絞りとれんぞ」
黒河の叱咤が潤子の胸に突き刺さる。
(あぁ、なんてひどい男なの……)
潤子は絶望的な感情に打ちひしがれながら、男塊をしごき始める。
血管が浮かび上がった肉棒にねっとりとした舌づかいでしゃぶりまわす。
手で玉袋をこねまわし、喉奥まで吸い込み、野太いものに唇を絡ませる。
けれども、黒河のそれは、ピクリともしない。
「わかっているとは思うが、ただのフェラチオじゃイキはしないぞ」
(あぁ、どうしたらいいの……。)
これまで潤子はセックスでは常に受け身であった。
そのため、男をイカすためにどうしたらいいのかわからなかった。
(でも、なんとかしないと、このままでは……・)
潤子はのろのろとお尻を黒河の顔の方に向けて、腹の上にまたがった。
さらに、背筋を弓なりに反らして、お尻を持ち上げた。
女性上位のシックスナインの格好で黒河を誘った。
「……見て。恥ずかしいところをごらんになって……あぁぁ...」
今までに言ったことのない淫らな誘い文句を吐き、ヒップをくねらせた。
腰を引きたくなる程の羞恥をこらえて、言葉をつづけた。
「さっ、触わってください。おさわりになって感じて……」
ぎこちなく媚を売り、さらに、くなくなと妖しくヒップを揺らした。
しかし、黒河はその懸命な誘惑を嘲るように言った。
「何を触わってほしいんだ? んっ。はっきり言ってくれんとわからんな」
「……そ、そんな……」
「なんだ? ちゃんと言葉に出して言ってみろ」
「言えません」
「仕方ないな。娘を頂くとするか」
「ううっ、……お、おまんこをお触りになって……」
恥ずかしい名称を口にした潤子は一層、羞恥の炎に包まれた。
「どうだ、聞こえたろ。ママはおまんこをいじくって欲しいんだとさ」
(ああ、娘の前でこんな恥ずかしいことを言ってしまった。もう駄目……)
「オラッ、気持ちをこめて、ケツを振って、ちゃんと咥えろ!」
「あぅぅ……」
潤子は苦悶の声をこぼしながらも、切なげにヒップをくねらせる。
自らの唾液で濡れそぼった男塊を口に含んで、顔を上下に打ち振る。
男を誘うようにいやらしくヒップを蠢かせ、男塊をじゃぶっていると息苦しい
ような、甘く切ない情動が込み上げてくる。
身体の芯がカッと燃え上がり、頭がうつろになりかける。
黒河の指が女肉の恥唇をなぞるだけで、粘着音が聞こえてくる
。
潤子は知らずしらずのうちに、もの欲しげにヒップを上下にうねらせていた。
「あっ、いや……」
身体をビクッと躍らせて、潤子は喘いだ。
溶けかけた肉路に指を挿入された。
「はぁうン!……」
奥まで指を届かされて、潤子は顔を跳ね上げ、キューンと双臀を絞めつける。
「ほうら、おまんこがいやらしい音をたててるぞ」
黒河の指が小刻みに蜜壷の内側をノックし、絶妙なタッチでいたぶってくる。
「どうした、もう降参か?」
その言葉を聞いて、潤子はハッと我にかえった。
-つづく-
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