第2回
「うっううん」
殴られた鳩尾が、重く痛い気がする。
千枝はゆっくりと瞳をあけた。
(眩しい。どのくらい気を失っていたのだろう……)
ライトがあたっている。
「はっ!」
蘇っていく意識のなかで自分が裸同然なのに気が付いた。
しかし、隠そうと思っても、両手を頭上に吊り上げられていた。
天井に滑車が取り付けられ、そこからの鎖が手首に巻きついている。
足は床にちゃんとついていたが、
左右の足首の間に1mぐらいの棒が結わかれていた。
スタジオ風の部屋のつくりで、正面の壁は全面鏡張りだった。
鏡に写った自分のあわれな姿を直視できない。
白のブラジャーとお揃いのパンティーだけの姿で千枝は声を振り絞った。
「こっ、ここはどこ?」
「目が醒めたかい?」
背後から声をかけられビクンとする。
30過ぎの男が千枝に近寄った。高倉という。
「いいオッパイだね」
ブラジャーの上から胸をつかまれ、下から揉まれる。
「いっ、いや、やめてください!」
160cmの楚々とした細身の身体をくねらせて逃げようとする。
肩までのびたストレートの髪が汗ばんだ顔にはりつく。
「さあ、はじめようか」
天井の隅に取り付けられたスピーカーから、聞き覚えのある男の声がした。
-つづく-
/ 次回 / 前回 /